所長メッセージ

所長メッセージ

年頭挨拶

戊戌(つちのえいぬ)の新年を迎え、今年も皆様のご健康とご繁栄を祈念いたします。 さて、昨年の経済情勢を振り返りますと、年初19,000円台にあった日経平均株価も、東芝、日産、神戸製鋼等の一流といわれる大手企業の粉飾や偽装改ざん事件が続いたのにもかかわらず、年末には23,000円前後まで上昇し、26年ぶりの高値となりました。しかし、中小企業等でその恩恵を受けるまでにはなっていませんでした。海外では、中東、北朝鮮に対するトランプ大統領の動向に対するリスクは払拭されておらず、外部環境は引続き厳しさが増している状況にあります。このような諸般の状況を踏まえた上で、何が起こっても動じない強い心で、何事も楽しんで克服し、一年を過ごすことができればと思います。

今後の経済・経営環境の見通し

  1. 現状の世界経済は一見順調に推移している様に見えるが、多くの問題をかかえており、いつブラックスワン(予期せぬ世界的危機)が生じてもおかしくない状況であるとの認識が必要である。
  2. 我が国は、今後、生産年齢人口は年々減少し、女性の就業率の上昇等を考慮しても労働力は確実に年々減っていく。急速に進む超高齢化・少子化により、今世紀末までには4千万人の人口が減少していく可能性がさらに高まっている。
  3. 大手企業は、内需縮小・人口減少、社会保険料負担増加等に対応して国内生産・出店を縮小し、引き続き海外生産・海外出店等の海外展開を加速していく。従って、国内マーケットは縮小していくので内需は拡大せず、付加価値の低いものしか扱わない中堅・中小企業は売上も利益も何も対策をとらないと縮小していくことが明らかになっていく。
  4. AIがさらに発展し、人間との関係についても見直しがされる。これをどう生かし、守るのかを考える。
  5. 首都圏直下型の地震、水害、火山等自然災害のみならず大きな人災がいつ起きてもいい様に、十分な備えをする。

これからの基本方針

  1. 自社の置かれた環境(内部・外部)を分析し直し、経営戦略を練り直す。企業存続に必要なキャッシュフロー経営資金必要額を算出し、腹をくくって資金捻出対策を即スピーディに実施する。
  2. 毎年引上げされる最大の税金である社会保険料を大幅削減する対策を実施する。
  3. 相続税の大増税により、自分の年齢と後継者の有無等を勘案し早期に現実的事業承継対策を実施して企業存続を確かなものにする。
  4. 一番重要なことは心身の健康であるということを再確認し、ストレスに負けない心と体作りを日々心がける。
  5. 自分だけよければ、今さえよければという考えは捨て、関係するすべての人々がよくなる方法を実行する。

とるべき具体的対策

  1. 自社の強みと弱みと外部環境を分析し、付加価値を高めて売れる仕組みづくり(利益があがる仕組みづくり)を再構築する。(1)在庫なし(又は少なく)、(2)設備が不要で、(3)少人数でも利益が出せる体制にする。
  2. サービス業等は、パート等の社会保険未加入の追徴を回避する対策をとる。また、60歳以上の高齢者の活用と人件費コストの大幅削減を行う。同時に働きがい、生きがいのある職場を目指す。
  3. 役員報酬を見直し、役員借入金・役員退職金等を活用する。役員数を削減して社会保険料削減や年金受給等で大幅な人件費削減をする。役員賞与や保証料支払い等により高齢役員の年金受給と社会保険料削減を実現する。
  4. リスク対策として最新の就業規則(65歳までの継続雇用制度の導入)・車両管理規定、安全衛生教育、誓約書、残業許可申請書、みなし労働時間協定、個人情報保護規程等を整備し、各社員の署名を貰っておく。また、サービス残業対策・過労死対策等も実施する。
  5. マイナンバー及び個人情報に対応すべく、個人情報の適切な取扱に関する規程を策定する。
  6. 取引先からの回収不能に備えて住居を所有する連帯保証人付きの取引基本契約等を締結する。未収は放置せず、内容証明、時効中断できる訴訟等をタイムリーかつ事務的に行い法的に短期間に回収する。また、預けてある敷金・保証金は競売になると返ってこないので交渉して引き下げておく。
  7. どんな時代でもお客様に必要とされる企業は生き残れる。お客様が何を求めているのか常に考え、行動する企業になること。自分だけ、今だけよければ、という考えは捨てること。

以上、心に感じる事項がありましたら、ぜひ即実行される事をお勧め致します。必要な場合はお手伝いさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。本年もどうぞよろしくお願い致します。

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