所長メッセージ
令和3年 年頭挨拶
辛丑(かのとうし)の新年を迎え、今年も皆様のご健康とご繁栄を祈念いたします。さて、昨年はここで予想したとおり大変な年となりました。令和3年を迎えた今年はぜひ穏やかな年になって欲しいと願いたいものです。しかし今年は昨年以上にさらに大きな変化が訪れる年となりそうです。引継ぎは過去の常識にとらわれず、できるだけ想定の範囲を拡げて想定外に対応できるように努め、何が起こっても動じない強い心で、何事も楽しんで克服し、皆様と一年を過ごすことができればと思います。
今後の経済・経営環境の見通し
- 現状の世界経済は米中貿易摩擦、イギリスのEU離脱、コロナ禍など、多くの問題をかかえており、すでにブラックスワン(予期せぬ世界的危機)が生じている状況がさらに拡大するとの認識を持ち続けることが必要である。
- 我が国は、今後、生産年齢人口は年々減少し、女性の就業率の上昇等を考慮しても労働力は確実に減っていく。急速に進む超高齢化・少子化、さらにパンデミックにより、今世紀末までには4千万人の人口が減少していく可能性がさらに高まっている。
- 大手企業は、内需縮小・人口減少、社会保険料負担増加等に対応して国内生産・出店を縮小し、海展開を加速していたが、現状はパンデミクスにより停滞している。中小企業は売上も利益も何も対策をとらないと、さらに縮小が進むこととなる。
- AI、ロボット、ブロクチェーン等がさらに発展し、人間にとってかわる時代がすでに始まっている。これをどう生かし、私たちの仕事と生活をどう変えていくか具体的に考えるだけでなく実行に移すこと。
- 大地震、大水害、火山噴火等自然災害、さらに大きな人災が近々起きることを前提に、十分な備えをする。
これからの基本方針
- コロナ後の 自社の置かれた環境(内部・外部)を分析し直し、経営戦略を練り直す。企業存続に必要なキャッシュフロー経営資金必要額を算出し、腹をくくって資金捻出対策を即スピーディに実施する。
- 加入対象者が拡大されている最大の税金である社会保険料を大幅削減する対策を実施する。
- 相続税の大増税により、自分の年齢と後継者の有無等を勘案し、早期に現実的事業承継対策を実施したり、また民事信託を利用するなどして、企業存続を確かなものにする。場合によってM&Aも検討する。
- 一番重要なことは心身の健康であるということを再確認し、ストレスに負けない心と体作り、免疫力の向上を日々心掛ける。人生100年時代を前提にライフスタイルを見直し、感謝にあふれ楽しく生きることを心掛ける。
- 自分だけよければ、今さえよければという考えは捨て、関係するすべての人々がよくなる方法を実行する。
とるべき具体的対策
- 自社の強みと弱みと外部環境を分析し、付加価値を高めて売れる仕組みづくり(利益があがる仕組みづくり)を再構築する。
@在庫なし(又は少なく)、A設備が不要で、B少人数でも利益が出せる体制にする。Cお客様の満足感向上 - 消費税10%の税率に対し、十分に転化できているかを確認し、さらなる税率の引き上げにも耐えられるよう、早めに対応策を検討し実行する。
- サービス業等は、パート等の社会保険未加入の追徴を回避する対策をとる。全ての業種で、60 歳以上の高齢者の活用と人件費コストの大幅削減を行う。同時に働きがい、生きがいのある職場を目指し、具体的な対策をとる。
- 役員報酬を見直し、役員借入金・役員退職金等を活用する。役員数を削減して社会保険料削減や年金受給等で大幅な人件費削減をする。役員賞与や保証料支払い等により高齢役員の年金受給と社会保険料削減を実現する。
- リスク対策として最新の就業規則(65歳までの継続雇用制度の導入)・車両管理規定、安全衛生教育、誓約書、残業許可申請書
みなし労働時間協定、個人情報保護規程等を整備し、各社員の署名を貰っておく。またサービス残業対策・過労死対策等も実施する。 - マイナンバー及び個人情報管理強化に対応すべく、個人情報の適切な取扱に関する規程を策定し実行する。
- コロナ以前の時代には戻らないという認識をもつこと。在宅勤務、ZOOM会議、クラウド導入は最低限実施し、新しい経営体制にすみやかに移行する。関係する仕組み、制度、規程の全ての見直しを行う。
- どんな時代でもお客様に必要とされる企業は生き残れる。お客様が何を求めているのか常に考え、行動する企業になること。
自分だけ、今だけよければ、という考えは捨てること。変化はピンチではなくチャンスと捉えること。
以上、心に感じる事項がありましたら、ぜひ即実行される事をお勧め致します。必要な場合はお手伝いさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。本年もどうぞよろしくお願い致します。