お役立ち情報

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新法令・通達の解説

(令和8年7月31日までの公布分)
働き方の多様化に対応した労災保険法等の改正
令和8.7.17 法律第60号=労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律 ほか

就業構造の変化や働き方の多様化等を踏まえ、労働災害に対する幅広いセーフティネットを整備するための労災保険法等の改正がありました。その内容は次のとおりです。

労災保険法等の改正概要

●遺族補償年金における支給要件等の見直し
労災保険法の遺族補償年金等、石綿健康被害救済法の特別遺族年金等について、夫にのみ課せられた支給要件(妻の死亡時に55歳以上または一定の障害の状態にある者)を撤廃します。
また、遺族補償年金等について、遺族が1人の場合の年金額を、現行の給付基礎日額の153日分(55歳以上または一定の障害の状態にある妻は175日分)から、一律で175日分に改めます。

●消滅時効期間の見直し
発症までに時間がかかるなど、その疾病の性質上、災害補償の事由に該当するものかどうか等を容易に判断することができない疾病として政令で定めるものである場合には、療養補償給付等の請求権等の消滅時効期間を2年から5年に延長します。
対象として、脳・心臓疾患、精神疾患、石綿関連疾病などが政令で指定される予定です。
船員保険法の休業手当金の請求権についても、同様に改正されます。

●労災保険の適用事業に関する暫定措置の廃止
現在は任意適用とされている農林水産業の小規模個人経営事業の一部についても、労災保険の強制適用の対象とします。

●特別加入団体の要件の法定化等
労災保険の特別加入団体(一人親方等の特別加入に係る手続等を行なう団体)について、労災保険に係る業務や業務災害の防止に関する活動を適切に実施すること等の要件を法令に規定します。

●社会復帰促進等事業に関する決定への不服申立てに係る審査請求先等の見直し
社会復帰促進等事業に関する決定への不服申立てについて、労働保険審査官及び労働保険審査会法の対象とし、審査請求先および再審査請求先を労災保険給付に関する決定への不服申立てと同様とします。
本改正は、一部を除いて令和9年4月1日から施行されます。

その他の新法令・通達

  • 処罰基準の明確化
  • 危険運転致死傷罪の対象となるかどうかの判断にあたって、酒酔い運転の場合の呼気および血中のアルコール濃度の数値基準が明確化されています。
  • (令和8.7.1 法律第52号=自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律)
  • マネーロンダリング対策
  • 犯罪収益移転防止法の改正に伴い、 マイナンバー法施行令が整備されます。
  • (令和8.7.3 政令第220号=行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令の一部を改正する政令)
  • 防災対応の司令塔
  • 政府全体の防災・災害対応の司令塔となる内閣直属の組織として、防災庁が設置されます。
  • (令和8.7.17 法律第61号=防災庁設置法 ほか)
  • 再審制度の見直し
  • 検察抗告の原則禁止、証拠提出命令制度の新設、証拠の目的外使用の罰則付き禁止など、再審制度が見直されています。
  • (令和8.7.24 法律第67号=刑事訴訟法の一部を改正する法律)
  • 低所得者の治療費負担緩和
  • 高額療養費(70歳以上)の支給における所得区分の基準の見直しに伴い、低所得者の自己負担に影響が出ないよう調整が図られます。
  • (令和8.7.29 政令第240号=健康保険法施行令等の一部を改正する政令)
  • 作業環境の改善
  • 作業環境測定の実施義務の法改正に伴い、関連省令が整備されています。
  • (令和8.7.29 厚生労働省令第116号=労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令)

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック